書類が増えても入力担当を増やさずに済み、今日届いた枚数、そのまま通った枚数、確認待ちの枚数と担当者を、本社からも毎日確認できます。
経理・購買・総務チーム · 07 / 17
タイ語文書のAI-OCR
タイ語の請求書、領収書、納品書、IDカードの写し、各種様式を、届いたその日に自社のシステムへ登録します。AIが確信を持てない項目は、登録前に人が確認します。
「書類は毎日、PDF、LINEの写真、手書きの紙で届きます。タイ人スタッフが一枚ずつシステムに打ち込み、日本側は内容を読めないので確認のしようがない。試したOCRはタイ語を読み違えてばかりで、結局手入力に戻りました」
よくある課題
タイの拠点に届く書類は、経路も形式もばらばらです。大手仕入先のタックスインボイス(タイのVAT税務書類)はメールのPDF、小さな店の領収書はLINEの写真、倉庫で受け取った納品書は手書きのサイン入りの紙、顧客のIDカードの写しや申込様式は紙のまま。経理、購買、人事の誰かが一枚ずつシステムに打ち込みます。一般的なOCRはタイ語をうまく読めません。単語の間に空白がなく、母音と声調記号が行の上下に重なり、よく似た文字がいくつもあり、写真は傾いて影が入り、項目の配置は仕入先ごとに違うからです。結果を毎回直すことになり、使うのをやめたチームも少なくありません。
日本の本社から見ると、問題はもう一つあります。書類がすべてタイ語なので、入力された数字が原本と合っているかを日本側で確かめる手段がなく、月次の締めで合わない数字が出て初めて気づきます。納税者番号や社名が違うタックスインボイスは仕入先に再発行を求めるまで使えず、納品書が一枚抜けると二重払いや未着品の支払いにつながります。過去の書類は紙のファイルに入っていて、整理した担当者にしか探せません。
解決の方法
書類が今届いている経路に、OCRシステムをそのままつなぎます。部署のメール受信箱、LINE OA、スキャナーのフォルダ、Google Drive、アップロード画面のいずれでもかまいません。AIはPDF、写真、スキャンからタイ語と英語の文字を読み取り、納品書や伝票にはっきり書かれた手書きも対象にして、書類の種類に応じて項目を抽出します。タックスインボイスなら番号、日付、仕入先の名称と納税者番号、税抜金額、VAT、税込金額、明細の各行。納品書なら発注番号、品目、数量、受領サインの有無。IDカードの写しは、タイの個人情報保護法(PDPA)に沿って保持すると決めた項目だけです。新しい種類の書類は、システムを作り直さずにあとから追加できます。
登録の前に、人が手作業でしている確認をシステムが行います。明細の合計が小計、VAT、税込金額と一致するか、納税者番号が揃って形式どおりか、この書類番号は過去に届いていないか、取引先は登録済みか。AIはすべての項目に確信度を付け、確信を持てない項目や検算に通らなかった項目を確認キューに回します。担当者は原本の画像を項目の横に見ながら、同じ画面で承認または修正します。すべての確認を通った書類は、原本ファイルを添えてお使いのERP、会計ソフト、Google Sheetsに直接入ります。確認キューの画面と項目名は日本語とタイ語で用意するので、タイ人スタッフが確認し、本社の担当者が同じ画面で原本と数字を見比べられます。項目ごとに、AIが何と読み、誰が承認し、何を何に直し、いつかのログが残ります。
原本ファイルは自社の保管場所に置いたまま、書類の種類と月ごとに名前を付けて整理し、番号、仕入先、金額から探せます。IDカードの写し、人事書類、診療記録など社外に出せない書類には、プライベートLLMを導入してAIが自社ネットワークの中で読み取るようにします。この読み取りの仕組みは次の段階の土台です。請求書を発注書と照合して買掛金まで計上するなら経理・財務ワークフローにつなぎ、登録先のプログラムにAPIがなければ、読み取ったデータをRPAが人の代わりに入力します。
仕組みの流れ
- メールで届く請求書とタックスインボイス
- LINEで届く領収書と伝票の写真
- 手書きの納品書と各種様式
- IDカードの写しとスキャン書類
- あらゆる形式からタイ語と英語を読み取り
- 書類の種類に応じて項目を抽出
- 金額、納税者番号、重複番号を検算
- 不確かな項目を人の確認へ
- お使いのERPまたは会計ソフト
- 原本画像付きの確認キュー
- 検索できる書類のアーカイブ
- 誰が読み、誰が直し、いつかのログ
導入前と導入後
導入で得られるもの
- 01
PDF、写真、スキャンからタイ語と英語の書類を読み取るAI。活字も判読できる手書きも対象で、番号、日付、取引先、税抜・税込金額、明細の各行を書類の種類に応じて抽出します
- 02
登録前の検算。明細の合計が小計とVATに一致するか、納税者番号が揃って形式どおりか、同じ書類番号が過去に届いていないか、取引先がシステムに登録済みかを確認します
- 03
AIが確信を持てない項目や検算に通らなかった項目の確認キュー。担当者は原本の画像と項目を同じ画面で見比べ、承認または修正すれば、その書類は先へ進みます
- 04
お使いのERP、会計ソフト、Google Sheetsへの登録。原本ファイルをその記録に添付し、あとから探せる名前を付けて自社の保管場所に整理します
- 05
項目ごとのログ(AIが何と読み、誰が承認し、何を何に直し、いつか)と、IDカードの写し、人事書類、診療記録など社外に出せない書類のためのプライベートLLMの選択肢
立場ごとのメリット
ERPと会計ソフトには公式APIか各ソフトが対応する取込ファイルで接続し、データベースには直接触れません。原本ファイルは自社の保管場所に残り、全項目のログを監査人が確認でき、社外に出せない書類にはプライベートLLMを選べます。
タイ人スタッフは紙から数字を打ち込む作業がなくなり、システムがハイライトした項目を原本画像の横で確認するだけになります。過去の書類もファイルを開かずに数秒で見つかります。
向いている業種
お使いのシステムと連携
開発プロセス
- 1
ヒアリング
要件・ユーザー・成功指標を定義し、着手前に範囲と価格を確定。
- 2
設計
UXとアーキテクチャを設計。プロトタイプ承認後に開発へ。
- 3
開発
AIで加速したスプリント。毎週デモ、シニアがレビュー。
- 4
テスト
合意した範囲に対してQA・セキュリティ・性能を検証。
- 5
公開・保守
本番リリース、チームトレーニング、月次保守プラン。